事業統括本部 企画部 | |
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2017年入社 | 文学部文学科卒 |
私が所属する企画部では、メーカーからお預かりした荷物を円滑に運ぶため、裏方としてあらゆる角度から物流を支えるサポート業務を担っています。その中で私が今担当しているのは「荷傷」と「予算管理」です。
王子物流で扱う主な荷物は紙・紙製品です。万一水に濡れてしまったような場合は廃棄になりますが、外装の破損や汚れ程度であれば専門業者で加工すれば納品が可能です。その際、荷傷の状態に応じて発注する業者を決め、顧客の希望納期に合うように交渉したりするのが荷傷担当の仕事です。荷傷は新人で企画部に配属されてからずっと担当していますが、荷傷以外の仕事もやってみたいと思い始めた入社2年目に担当業務に加わったのが「予算管理」です。いつどんなふうに起きるか予測のつかない荷傷対応に対して、予算管理は半期スパンのルーチンワーク。まったく性格の異なる業務ですがそれだけにメリハリがあります。
就職活動では最初、業種にこだわらずメーカーを中心にアプローチしていたのですが、いろいろな企業を回るうちに「どんな企業のどんなビジネスも物流無しには成立しない」と物流業界への興味が生まれました。「縁の下の力持ち」という物流のイメージもどこか自分に合っているなと(笑)。数ある物流会社の中でも、歴史ある王子グループという大きな組織の一員であることはもちろん魅力でしたが、私は本が好きなので「紙と深く関わっている」というところに単純ですが惹かれました。
日本各地を訪れることができることでしょうか。王子物流では入社後に半年間の新人研修があり、配属が決まるのはその新人研修で紙物流の業務をひと通り体験してからです。私の場合は、関⻄事業部の南港事業所(大阪)→安治川⽀店(大阪)→受注配⾞センター(大阪)→神崎事業所(尼崎)の順にそれぞれ1〜1ヶ月半。企画部に配属されて荷傷を担当するようになってからは関東を中心にあちこちの加工所に出張する機会があります。
出張は毎回とても良い経験になっています。敷地内にJRの専用線が敷かれている王子製紙春日井工場に行った時はそのスケールの大きさにグッときました。また入社2年目に行った呉出張は、荷物にどんなふうに穴が開いてしまうのか、荷傷が発生する実際の状況を自分の目で確認できた初めての機会でした。現場で働く方と話をさせていただくこともできました。一泊でしたが、荷傷対応の現場を知り、そこで働く方に直接お会いしたことで、自分の役割とその責任をより自覚するようになったと思います。
王子物流は「本好き」「紙好き」の社員が多い物流会社です。私もそんな一人です。根っからの歴史ファンで、大学で西洋史を専攻してた私は、日本史・西洋史を問わず歴史関連の本が常時手放せません。最近読んでおもしろかったのは呉座勇一著の『頼朝と義時 武家政権の誕生』。オススメです(笑)、もちろん紙の本で読んでいただきたいです!
私が配属されてから4年の間に企画部ではさらに二人の新人を迎えました。今その後輩を次の荷傷担当として育てていますが、仕事を引き継ぐにあたって、「マニュアルがあれば便利なのでは」と常々思っていた部分についてはマニュアルを自作して渡すことにしました。私自身はこれまでも兼務してきた予算関連の業務に注力していこうと思っていますが、そういう形で私の経験が後進の役に立ってくれるのであればそれもある意味でステップアップと言えるのではないかと思います。
物流の世界には一般の方に知られていない仕事がたくさんあります。私自身そうでしたが、企画部に配属されて「荷傷担当」と言われた時は「何をするんだ?」が正直な気持ちでした。日々の業務や出張での経験を重ね、自分のしている仕事の価値が分かってきましたが、おそらく学生の皆さんにとっては「そんな仕事が存在する」ということさえ想像できない仕事がたくさん存在している会社です。私も就職活動を通して「物流おもしろいかも」「自分に向いているかも」とこの世界に初めて興味を持ちました。これからのキャリアの中でどんな業務やポジションを任してもらえるか分かりませんが、自分の知らない未知の領域が今だにたくさんあるこの会社にワクワクし続けています。
新人で企画部に配属された当時、私のすぐ上の先輩は40代の方でした。OJTと言うともう少し年齢の近い先輩につくイメージがあった私は、最初この年齢差にちょっと戸惑ってしまいました。でも蓋を開けてみれば、百戦錬磨のベテラン社員についてOJTというのは思ってもみない贅沢な環境でした。王子物流はその歴史の中で、新人を大切に育てる企業文化を培ってきました。一見怖そうな年の離れた先輩方も新人には優しく接してくれます。だから新人に必要なのは、聞きたいことを素直に聞ける自主性。それさえあればなんとかなります(笑)